AKAIのGX-4440Dを整備する。
1モーターデッキなのでテープ走行系を正常動作させる事がまずは入り口の作業だ。
これが終わって、正しくテープが走行するようになって、再生や録音などの
電気的性能を見て行く事が出来るようになる。
(画像をクリックすると大きく、見やすい画像になります)
1モーターデッキのメカは各デッキメーカーによって全く異なる設計になっている。
実現したい機能の差が出来上がったメカの違いになるのだろう。
AKAIの1モーターデッキは操作レバーが再生系と早巻き系に機能分割したおなじみの
2レバー方式だ。
他社の1モーター機は1レバーもしくは1レバーに早送り用にプラス同軸レバー操作だ。
どちらがいいか悪いかを言える見識は全くないので、言及しないがAKAIの
2レバー方式は操作が軽く、確実に動作遷移するので気に入っている。
なおかつメカニックな見栄えもいい。
ところが、レバーを動かした事による動力伝達を受ける側のリール台の回転や、
ブレーキ動作が、古くなったデッキではうまく行かない。
そのうちのリール台機構は、複雑極まりなく多数の部品で構成されている、
ワッシャーやEリングも多い。
フェルトによる摩擦構造も適正な摩擦になっていないと、バックテンションや
巻き取りのテンションが適正な動きにならない。
これらを全部最適化調整が出来るようになるには、多くの修業が必要になる。
分解中にEリングを飛ばして紛失したり、樹脂ワッシャーが2~3枚重なっているのに
気が付かずに1枚なくしたり、金属ワッシャーと樹脂ワッシャーの順番がどうだったか
忘れたりもする。
何回も失敗を重ねて、今はマニュアルを見なくとも分解調整は出来るようになったが、
モチベーションが高まらないとなかなか作業開始が出来ない。
1モーターデッキは難しい。
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